展覧会情報

最近よく自分の原点回帰を感じるようになった。
初めて南欧で見て魅了されてしまった、真っ直ぐに空から落ちて来るような光の束。それをどんなふうに表現できるのか。もっと直接的な光の描き方はないのか。光そのものは描けないとしても、それを意識させる画面をどうしたら作り出せるのか。もしかしたら、風景は単に光を浮かび上がらせるための形と色に過ぎないかもしれない。
光はまた、誕生、希望、啓示の比喩にもなっている。すぐにそんな絵に辿り着けるわけもないのだが、少しずつでも、心の光を感じさせる表現ができるようになれば、と思う。心の表現…それには人と対話を重ねていくことが大切だろう。だから、この展覧会に足を運んでくださる方々には本当に感謝である。

(作者の言葉より）